第99回『本読み会/前川知大』のお知らせ
今回扱うのは、SF、哲学、オカルトといった世界観を持った作風で知られる人気劇作家・前川知大氏の『散歩する侵略者』。「人を人たらしめるものは何か」を考える思考実験のような作品です。
今回扱うのは、SF、哲学、オカルトといった世界観を持った作風で知られる人気劇作家・前川知大氏の『散歩する侵略者』。「人を人たらしめるものは何か」を考える思考実験のような作品です。
あけましておめでとうございます!『本読み会』もとうとう活動21年目。今年もまた一冊一冊、戯曲を手に取っていければと考えています。本年もどうぞよろしくお願いいたします!
・・・と、年始のご挨拶をしたところで、ちょっと流れに逆らうようですが、昨年末開催の第98回のレポートを掲載させていただきます!それでは、どうぞ。
今回はクリスマススペシャルということで、ソーントン・ワイルダーの一幕撃『長いクリスマスディナー』を、食事と一緒に楽しもう!という企画を立てました。会場は幡ヶ谷駅近くの「7CAFE」さんを貸切で使用させていただく予定です。定員はございますが、皆様のご参加をお待ちしております!
日本文学報国会からの依頼で書かれた『女の一生』。しかし戦下のプロパガンダ作品としてその命を終えるのではなく、戦後に改訂を加えて甦り、日本の新劇を代表する作品となりました。
今回扱うのは戦前・戦中を代表する劇作家・森本薫。読むのは杉村春子主演の超ロングラン公演で知られる名作『女の一生』です。誰かのために何かを我慢しながら、それでも懸命に生き抜いていく“女の一生”、声に出して読みながら、味わっていければと考えています。
ドラマチックな出来事は起こらず、ひたすら男女の対話が続くだけ。しかし、声に出して読んでみると実に様々なイメージが湧き起こってくる。この戯曲は「対話」という行為のあり方そのものを描いているのかもしれません。
今回扱うのは2019年のノーベル文学賞受賞作家、ペーター・ハントケの『アランフエスの麗しき日々:夏のダイアローグ』。少し難しさも感じる作品ですが、声に出して読むことで、何か見えてくるものがあるだろうと期待しています。
物語の筋を追って楽しむというよりは、イメージの飛躍や混乱に巻き込まれる、濁流に流されてしまうような感覚。痛烈で猥雑な詩やユーモアが幾重にも折り重なる、不思議な戯曲です。
昨年3月のコラボ企画、実はもともと戯曲の読書会を開催するサポートをして欲しいというワークショップのご依頼が発端でした。今回、晴れて第二回の開催告知にこぎつけたとのことで、ワクワクするような、誇らしいような、嬉しさを感じています。