メリークリスマス!気づけば2023年ももう残すところあと僅か。今回は年明け1月の『本読み会』のお知らせです!
・・・と、その前に。2023年の『本読み会』、だいぶお休みしておりましたので、まずはその言い訳から入りましょう。2023年は4月に「デビッド・マメットを読む会」さんとコラボ企画を開催してから、ホームページの更新すらしていない状態でした。その理由はただ一つ。主宰の多忙でございます。仕事もさることながら、子育てに追われ、なかなか戯曲を読む時間もなく・・・。こんなことでは『本読み会』主宰失格ですね笑。
実は2024年は『本読み会』活動開始から20周年の年なんです。さすがに今のペースでは格好がつきませんので、もう少しペースを取り戻していきたいと考えています。でもまあ戯曲は楽しんで読むもの。肩肘張って力んで読んでもつまりませんし、自分たちのペースで、地味に、地道に続けていきたいと思います。どうぞ応援よろしくお願いいたします!
劇作家ヨン・フォッセ、ノーベル文学賞受賞!
さて、話を元に戻しましょう。2023年、『本読み会』がダラダラしている間に、戯曲界隈には嬉しいニュースが飛び込んでまいりました!ノルウェーの劇作家ヨン・フォッセのノーベル文学賞受賞です!
ヨン・フォッセは小説や詩、さらには童話やエッセイも書いているようなので、純粋に劇作が評価されてというわけでもなさそうですが、それでも劇作家のノーベル文学賞受賞はやはり嬉しい。早速翻訳の出版も決まったようで、戯曲に興味を持つ方が増えるといいなと思います。
というわけで、2024年最初の『本読み会』は、ヨン・フォッセを読んでみることに決めました!詳細は以下をご覧ください。
ノーベル文学賞受賞作家に触れる!第93回『本読み会/ヨン・フォッセ』

■作家
ヨン・フォッセ
■作品
『だれか、来る』
収録
『だれか、来る』(白水社)※2023.12.24出版予定
『舞台芸術05 特集 劇場と社会』(京都造形芸術大学舞台芸術研究センター)
※上記どちらも翻訳は河合純枝さんです。単行本は『舞台芸術05』掲載のものの再録と思われますが、翻訳・解説に手直し/追記が入っているのではないでしょうか。当日はどちらのテキストを使っていただいても問題ありません。ちなみに『舞台芸術05』の方は、古書も含め軒並み在庫なしの状況です(メルカリでは3万円で売れていました・・・)。『舞台芸術05』の利用をお考えの方は、図書館でお探しいただくことをお勧めいたします。
参考:戯曲の探し方
■日時
2024年1月26日(金)17:30~21:30
■場所
都内・文京区周辺
※詳細は参加者に個別にご連絡差し上げます。
■参加費
お一人様500円
※学生は無料です!
■作品について
2023年、ノーベル文学賞を受賞した今一番ホットな劇作家ヨン・フォッセ。12歳で創作を開始し、24歳で小説家デビュー、35歳で処女戯曲を発表した彼は、「イプセンの再来」「21世紀のベケット」などとも評され、イプセンに次いで上演回数の多いノルウェー人劇作家として世界的に評価されています。
そんな彼の代表作の一つが、今回取り上げた『だれか、来る』です。登場人物は3人のみ。入江に面した一軒の古い家にやってきた男女と、その家の元の持ち主だというもう一人の男性の会話劇で、リフレインが作り出す詩的なリズムが、現実とも幻想とも捉えられるような不思議な雰囲気を醸し出しています。
残念ながら日本ではこれまでヨン・フォッセの上演例がほとんどなく、翻訳出版も今回が初めてとのこと。おそらく多くの方がヨン・フォッセに触れたことがないのではないでしょうか(かく言う私、大野も今回初めて読みました)。ノーベル賞に選ばれるには、それだけの訳があるものです。今回読むのは彼のたくさんの作品の中のたった一作だけではありますが、それでも丁寧に味わって読み進めることで、ヨン・フォッセの作家としてのあり方や魅力に触れることができたらと考えています。
■おねがい
『本読み会』は、皆様と戯曲の出会いを大切に考えております。図書館やインターネット等を利用し、戯曲はご自身で入手していただければ幸いです。(当ホームページの「戯曲の探し方」もご参照下さい。)
※どうしても入手が間に合わない場合は、ご相談ください。
作品を事前に読んでくるかどうかは、参加者の皆様にお任せいたします。事前に一度目を通しておくと、物語の流れや構造を落ち着いて味わうことができます。読まずに参加した場合は、まるでお芝居を観ているかのように、物語の展開をハラハラドキドキ楽しむことができます。ご自由にお楽しみください。
■定員について
参加者一人ひとりがしっかりとセリフを読めるよう、毎回定員を設定しております。(定員数は戯曲によって変動いたします。)
皆様のご参加、お待ちしております!