ギリシャ劇シリーズ⑥第89回『本読み会/ジャン・アヌイ』レポート
自分の有限性に直面し、妥協せざるをえないこと。個人として納得いかなくとも、組織人として理解しなければいけないこと。ギリシャ悲劇を題材にしていることを忘れるほど、私たちの生活に密着した葛藤が描かれています。
自分の有限性に直面し、妥協せざるをえないこと。個人として納得いかなくとも、組織人として理解しなければいけないこと。ギリシャ悲劇を題材にしていることを忘れるほど、私たちの生活に密着した葛藤が描かれています。
ジロドゥに憧れて劇作を始めたアヌイ。彼は、多くの作家が翻案に挑んだギリシャ神話のアンチゴネーのエピソードを、強力な自我を持つ英雄的神話的人物アンチゴーヌと、世俗的価値観の体現者とも言える現実主義者クレオンの対立・対決の物語として書き上げた。
有事の際には、普段では考えられない冗談のような出来事が起こるもの。ジロドゥが風刺したのは、個人の意志や欲求を超える、戦争という大きな機構でした。
あけましておめでとうございます!年明け最初のご案内は、ギリシャ古典劇とギリシャ劇翻案作品を扱ったシリーズ企画『オリンピックだよ!ギリシャ劇集合』の第五弾!フランスの劇作家ジャン・ジロドゥを取り上げます!
年の最後はやっぱり本読み、しかも約2年ぶりの対面開催です!昨年からずっと延期になっていたギリシャ劇シリーズがようやく前に進みました。
2021年最後ギリギリ間に合って良かった!対面での『本読み会』、再開いたします!
ギリシャ古典劇とギリシャ劇翻案作品を一年間かけて読んでいこうというシリーズ企画『オリンピックだよ!ギリシャ劇集合』。シリーズ第五弾となる第86回は、皆様ご存知、鄭義信を取り上げます!
万全のウィルス対策を講じて実施にこぎ着けた第85回『本読み会』。しかし、ユージン・オニールが描いたのは、人間と神との間の超濃厚接触ドラマでした。そして今回のレポートは、『本読み会』初の試み、松山→大野のリレーレポートです笑。
2020ギリシャ劇シリーズ第4段は、シリーズ唯一の“喜劇”作品。アリストパネスの『女の平和』です。長く続く戦争にセックスストライキで立ち向かうという実におバカな発想の劇ですが、それだけで終わらないのがギリシャ古典喜劇の実力。滑稽な喜劇の仮面の下には、強い批判精神と憤りが隠されています。