こんばんは。大野です。
前回は、ロンドン観劇レポート前編として、ロンドンの観劇文化や劇場についてご紹介しました。私が見たこと・聞いたこと・感じたことを、ただ書いただけの記事でしたが、意外と皆さんお楽しみいただけたようで、反響がありました。書いてみて良かったです。というか、読んでいただきまして、どうもありがとうございました!
→ロンドン観劇レポート前編はコチラ
→ロンドン観劇レポート後編:芝居の感想編はコチラ
さてさて、皆さまお待ちかね?の今回は、ロンドン観劇レポート後編と題して、私が現地で観てきた一つ一つの芝居について書いてみよう・・・と思っていたのですが、ロンドン観劇ガイドを書いていたらどんどん長くなってしまったので、急遽、前・中・後編の3部仕立てに変更致しました笑。
私も2度ロンドンに行っただけの素人なので、大してお役に立てるとも思いませんが、そんな素人目線が、ロンドンで芝居を観たいと思っている人の参考になれば幸いです。
では、さっそく。
ロンドン観劇ガイド
芝居の本数
今回私は、2016年10月30日(日)〜11月6日(日)の8日間をロンドンで過ごしました。その間に観た芝居は、以下の7本です。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー『シンベリン』(31日ソワレ)
ナショナル・シアター『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(1日ソワレ)
ケネス・ブラナー・シアター『ザ・エンターテイナー』(2日マチネ)
ナショナル・ユース・シアター『ロミオ&ジュリエット』(2日ソワレ)
オールドヴィク・シアター『リア王』(3日ソワレ/5日ソワレ)
ナショナル・シアター『アマデウス』(4日ソワレ)
オールドヴィクの『リア王』を2回見ているので、作品数としては6本ですね。僕は時差ボケが結構ひどいので、初日30日は観劇はしませんでした。マチネを頑張ればもう少し観られたとは思いますが・・・でも、これだけ観ると結構疲れが溜まります。
体調崩してもバカみたいですし、皆さんも海外で芝居を観る場合は、多くても1日1本ペースに抑えておくのが妥当だと思います(ていうか、普通はそんなに観ないと思うので、大丈夫だと思います)。
言葉について
ところで、ロンドンで芝居を観たと話すと、よく皆さんから返ってくるのが、「英語で芝居を観るなんてすごいですね〜。話分かるんですか?」というセリフです。私の英語力をどれ程と思ってるんですか?分かる訳ないじゃないですか。私の英語力は、ネイティブ幼児さんレベルです。少し複雑な会話になると、首を傾げて笑っているしかありません。
なので、私は基本的に、日本語で読んだことor観たことのある作品を中心に作品を選んでいます。シェイクスピアの割合が高くなっているのはそのせいですが、しかし実際、ロンドンでのシェイクスピア上演数は多いですね。残念ながら観にいけなかったですが、同時期に『テンペスト』などの上演もありました。やはりイギリス人はシェイクスピア先生を国の誇りと思っているようです。
それに、全く話が分からなかったとしても、意外と芝居って楽しめるものなんです。
たとえば今回は、2日マチネに観た『エンターテイナー』は、事前に戯曲を読んだことも、観劇したこともない芝居でした。詳しくはロンドン観劇レポート後編の『エンターテイナー』の項目で書きたいと思いますが、言葉が分からないからといって、芝居の何もかもが分からなくなるという訳じゃありません。良い俳優になればなるほど、言葉以外の部分の表現が、豊かで的確なものになっていきます。ロンドンの俳優のレベルは非常に高いので、彼らの非言語での表現を観て聞いているだけでも、芝居のいろいろな部分が伝わってくるのです。
もし、言葉が分からないというだけの理由で海外での観劇をためらっていらっしゃる方がいましたら、騙されたと思って一度劇場に飛び込んでみることをオススメします。上演時間いっぱい寝てしまうことになるかもしれませんが笑、それもまた体験です。とにかく一度、行ってみましょう!
チケットの予約について
チケットの予約についてですが、私は(時間がなくて事前に芝居を探すことができなかったということもあり)全てのチケットを、現地についてからインターネットで予約しました。ロンドン・シアター・ガイド
タイムアウト・ロンドン
などの情報サイトが便利です。上記サイトを試しに見てみるとすぐ分かると思いますが、日程やジャンルなどで芝居を検索し、そのままクレジットカード決済でチケットを購入することも可能です。あとは当日劇場に行き、ボックスオフィスで必要な情報をスタッフさんに伝えればOK。この辺りのシステムは日本でも同じですし、それほど難しいことはありません。インターネットは本当に便利ですね。
ちなみに上記サイトでチケットが売り切れてしまっていても、例えば
「london king lear old vic tickets」
など、作品名・劇場名等で検索して、ヒットしたサイトをしらみつぶしに探していけば、どこかのサイトにチケットが残っている場合もあります。どうしても観たいという場合は、試してみる価値はあります。今回私は、2回目の『リア王』を執念で探し出しました。
また、ナショナルシアターなどでは、チケットが完売してしまった作品でも、Day Tickets (当日券)やFriday Rush(翌週上演される芝居のチケットを毎週金曜日に追加販売する仕組み)などで購入できる可能性があります。今回私が観た中でも、『アマデウス』は完売していた作品でしたが、DayTicketsで立ち見の最後の1枚を買うことができました。朝から劇場で列に並ぶ必要はありますが、仕事のない観光客なので、平日は結構狙い目だと思います。
詳しくは、以下、ナショナルシアター公式サイトのヘルプセンターをご覧ください。
ナショナルシアター:ヘルプセンター
それとロンドンには、複数の劇場の複数の作品の当日券を、割引価格で取り扱ってくれている便利なお店もあります。
TKTS
上記リンクは公式サイトの日本語紹介ページにつながっているので、詳しくはそちらをご覧いただければと思いますが、レスタースクエアのすぐ近く、ロンドンの街のど真ん中にあるので、ロンドンにお越しの際は、一度立ち寄ってみるのも面白いと思います。ロングランのミュージカル作品などは、こちらで買うと安く買えると思います。ちなみに街中にチケットショップ(日本にもある金券ショップの類)もたくさんありますが、私は利用した事がありません。誰か知ってたら、どんな感じか教えてください。
予約していくべきか、しないでいくべきか
ロンドンに出発する前、事前に日本でチケット予約を済ませておけば、観たい芝居が完売していて焦ったり、朝から並んで当日券を探したりなどしなくて済むので安心だとは思いますが、中には(私のように)「旅行はあまり予定を立てたくない!」という人もいると思います。そういう人は、上記お伝えした方法でチケットを探すこともできるので、思い切って現地調達を試してみるのも良いのではないでしょうか。それに今回私は、予定を立てていなかったからこそ、「どうしてももう一度観たい!」と思った『リア王』を、最終日に再度観る事が出来ました。そういう自由度を残しておくのも大事な事だと思います。
事前に予約しておく芝居と、そうでない芝居と、分けて準備しておくのが、一番賢い方法かもしれませんね。
さて、ここらで「ロンドン観劇レポート中編:ロンドン観劇ガイド編」を終わりたいと思います。改めて言いますが、私はロンドン通ではありません。あてにならない情報もあると思って、参考にしていただければと思います。
次に続く「ロンドン観劇レポート後編」では、やっと私が観た芝居について書けると思います。まだ飽きていなかったら、続きも読んでいただければと思います。
それでは!
(大野遙)