はじめまして。出演者その2、松山です。こちらには始めて投稿します。
ホームページやブログといったメディアから逃げ回ってきた『本読み会』ですが、とうとう時代に尻尾を掴まれる日がやってきたようですね。大野くんがものすごい勢いでネットの世界に取り憑かれてゆくさまを横目で見ながら、「しめしめ、これで俺は安泰だ」と胸をなで下ろしたのもつかの間、本日めでたくホームページの更新を仰せつかりました。
新橋の定食屋で。
『建築家とアッシリアの皇帝』の稽古は、新橋にある港区生涯学習センターばるーんという施設を中心にやっています。だいたい、平日の朝9時から。はっきり言って演劇をやる時間帯ではありません。が、そんな贅沢言ってられないんだ。贅沢は敵だ!
もともと夜型人間なもので、稽古の日は無理矢理に早起きして、満員電車をくぐり抜けて新橋駅に降り立ち、スーツ姿のサラリーマンたちをかき分けて稽古場へと急ぎます。
夜中書いたラブレターを朝読み直すと恥ずかしくて死にたくなるように、朝の稽古は頭が冷静です。ときどき夜の時間帯に稽古をすると、やけに何でもできるような気がして、バランスを取るのが難しい。「なんで思いつかなかったんだろう?」と「なんでできると思ってたんだろう?」のくり返しの中、少しずつ稽古は前進していきます。
時間帯というのは演技をするときも重要なことで、その場面が朝なのか夜なのかでは、話がまるで違ってきます。話が違うというより、身体の状態が違うのだな。身体が違えば、演技は全部変わってきます。
『建築家とアッシリアの皇帝』の場面設定はいつなのだろう?朝か、昼か、夜か、夕方か?季節はいつだ?夏か?冬か?春じゃなさそうな気はするな。
お察しの通り、アラバールはそんなヒントをひとつも書いてはくれませんでした。不条理劇ではままあることですが、戯曲の中にヒントがあるに越したことはない。演技しながら戯曲の中をふわふわ漂っているような感覚、これが不条理劇をやるときの醍醐味ではあります。書いてないならこっちで決めちゃうよ!決めちゃうけど、ほんとに、いいんですか、これ?
というような。
稽古が終ってお昼になると、もうお腹ペコペコです。が、そこは日本一のサラリーマン街新橋。ありとあらゆる昼めしのオプションが揃っています。
今日行ったのは、駅前に建つニュー新橋ビル地下一階にある「蕎麦茶屋嵯峨野」。ここの肉豆腐定食は絶品で、そばorうどんもついて、750円。疲れた身体にダシが沁みてゆく。
演劇は、創る場所や時間によって内容が大きく左右されるというような話をかきたかったのですが、変なグルメレポートみたいになってしまいました。
次はがんばります。