こんばんは。『本読み会』の素敵なうさぎ、よみたんです!先日「よみたんと行く!現代戯曲」でも紹介したキダハシワークスさんの『島 The Island』を観てきました。
『島 The Island』紹介ページ
驚き!だって1,800円だよ!・・・安い。安すぎる!
確かにシンプルな舞台で、その値段で提供できるのかもしれないけれど、お芝居はとっても良くって、もっとお金払っても全然文句なかったよ。
映画観るのと同じ値段なんて・・・素敵。。
『島 The island』は、南アフリカで1973年に初演されたお芝居。アパルトヘイトっていう黒人さんを差別する政策の時代の中で、そのアパルトヘイトに真っ向から立ち向かったお芝居だった。
思うんだけどさ、こういうのって、後の時代になって言うのはまあ簡単なんだと思うの。でも、時代のまっただ中で声を挙げるのって、すっごい大変だよね。ちなみにぼく、チャップリン大好きなんだけど、『独裁者』とか思い出したよ。戦う人たちの勇気って、ホントすごい!
お芝居が始まる前、出演者の人たちが舞台上で身体を黒く塗ってたの。黒人さんになるところをちゃんと見せるんだな、って感じたよ。これ、大事なことだなって思った。
もうアパルトヘイトはなくなったし、ここは日本だし、僕たち黒人じゃないし、ていうか僕うさぎだし、このお芝居を上演するってどういうことなんだろ?ってなると思うんだ。だけど、そういうお芝居の作り方を見てると、あぁ、この人たちは「かつて、こういう戦いをした人たちがいたんだ」っていうことを、一生懸命伝えようとしているんだなと思って安心した。
お芝居の中身自体、演劇で不条理と戦おうとする人たちの話で、そのお芝居をかつて南アフリカで上演した人たちがいて、それを今、日本で上演して伝えようとしている人がいて・・・ってなってて、演じることとか、戦うこととかが、何重にも入れ子になっているなぁって感じた。
ちょっとお芝居がシアトリカル過ぎるんでは!演劇的になり過ぎてるんでは!もっとナチュラルでもいいんでは!って途中感じたりもしたんだけどさ、でも、最後にまた黒いお化粧落として日本人に戻ったりしててさ、うーん、この入れ子構造を考えると、そうかー、これが正解なのかもー、とかって思ったよ。
残念ながらもう公演は終わっちゃってるんだけど、また再演とか機会があったら、今回見逃したみなさんも是非観てみてください。
では!
公演情報はキダハシワークス『島 The island』をご覧ください。