『本読み会』online;9(オスカー・ワイルド)レポート
どこまでも自身の欲望に忠実なサロメと、俗人代表エロド王の対比。清濁合わせ持つワイルドの世界観は、倫理の入り込む余地を一切与えません。
どこまでも自身の欲望に忠実なサロメと、俗人代表エロド王の対比。清濁合わせ持つワイルドの世界観は、倫理の入り込む余地を一切与えません。
久々のonline;シリーズは、オスカー・ワイルドの『サロメ』!新約聖書のエピソードを繊細な感受性で紡ぎ直したこの作品。濃密な2時間で味わってみませんか。
ドタバタコメディから薄気味の悪いドラマへと変貌を遂げる安部公房ワールド。「孤独だけど、つながっている」現代の危うさに光を当てているような戯曲です。2021年7月に開催された『本読み会』online;8のレポートです。
3月のイベント以来だいぶ間があいてしましましたが、久々の開催は、昨年末の「“密”な『本読み会』」で1シーンだけ読んだ安部公房です。全部読みたい!というリクエストにお応えしました!
それまで冗談だと思っていた抽象的な関係が、はじめから怖いほどリアルだったということにあとから気づかされる。こんな戯曲を母国語で読めることに、感謝感激、そして合掌です。
年明け第一回目は、昨年亡くなられた劇作家・別役実の作品を扱います!『ゴドーを待ちながら』への返歌とも言えるような不条理劇を、存分にお楽しみください。
これまで私たちが魅せられてきた戯曲は、なんらかの形で“密”だったのですね。参加者一押しの戯曲、珠玉のシーンをかきあつめた、“密な”『本読み会』、開催レポートです!
今年は、“密”を避け続けた一年でした。最後くらい、思う存分、“密”なドラマを楽しみましょう!2020年の『忘本会』、開催です!
極限状態に置かれた男と女の濃密な二人芝居。抜き差しならない関係、俳優の身体を描き出す、これは一種の不条理劇です。