さてさて、前回の「第65回ハイナー・ミュラー」で、第二期〜パソコンが出てから今日まで編〜に突入した長期開催イベント『読んで楽しい!現代戯曲』。今回は日本の劇作家を取り上げました。
”静かな演劇”と呼ばれる流れを作った立役者であり、現代の日本演劇を語る上では外せない存在と言えるでしょう。みなさんご存知の平田オリザさんです。
以下、詳細をご覧ください。
第66回『本読み会・平田オリザ』
■作家
平田オリザ
■作品
『東京ノート』(1994)
平田オリザ (1) 東京ノート (ハヤカワ演劇文庫 8)
■日時
2017年7月22日(土)13~17時
■場所
都内某所
■参加費
諸経費として、お一人様300円
■作品について
第39回岸田國士戯曲賞受賞、平田オリザの代表的傑作であるこの作品は、小津安二郎『東京物語』をモチーフに、”物語”の一歩手前であるという思いを込めて『東京ノート』と名付けられました。
それは、日々流れていく生活の中から、たくさんの場面、シーンを切り取り、同時多発的に提示していく、平田戯曲の手法をまさに表したタイトルであると言えるでしょう。
物語の一歩手前ーーしかしそれは、ただの日常の再現ではありません。
平田は日常の中から、人の想いが溢れでる瞬間を選び、切り取り、それを緻密な設計の元に配置することで、国や時代といった大きなものを表現しています。
一見淡々と描かれた”静かな演劇”の奥深くには、豊かで多彩な世界の姿が隠されているのです。
正統派リアリズムの思想に、ラディカルで現代的な手法と対象を併せ持った平田オリザの戯曲は、もしかしたら、現代の岸田國士、岸田の正統な後継と呼ぶことができるかもしれません。
現代日本演劇の一つの到達点である『東京ノート』を、『本読み会』で味わってみませんか。
■おねがい
作品は未読のままでもご参加いただけますが、全シーンを読まず、ところどころ飛ばして読み合わせを進める可能性もありますので、一度目を通してからのご参加をお勧めしております。
図書館やインターネット等を利用して戯曲を入手し、目を通していただければと思います。
(当ホームページの「戯曲の探し方」もご参照下さい。)
どうしても見つからない場合は『本読み会』までご連絡ください。こちらでテキストをご用意致します。
■定員について
参加者一人ひとりがしっかりとセリフを読めるよう、毎回定員を設定しております。(定員数は戯曲によって変動いたします。)
申し込み多数の場合には、見学でのご参加をご案内させていただきます。
皆様のご参加をお待ちしております!